犯罪事例① リレーアタック (自動車盗難)

最近の自動車にはキーシリンダーに差し込む形状のエンジンキーから進化して、
タグ状のキーを持った運転者がドアハンドルを引くと自動的にドアが解錠され、
ブレーキペダルを踏んでスタートボタンを押すとエンジンがかかる(ハイブリッド車や電気自動車などでは起動可能になる)
「スマートキー」が普及しています。

ドアロックの解錠を無線で行う「キーレスエントリー」などと称したワイヤレスドアロックシステムがありました
(現在でも多くの自動車に採用されています)が、運転者がスイッチボタンを押す必要があるものです。
スマートキーはわざと電波を微弱にして、届く距離を1.5m程度に短くしたため、この微弱な電波を受信し続けている状態で、
自動車のコンピュータは「運転者がいる」と判断して解錠し、エンジン始動を可能にします。

リレーアタックとはこのスマートキーの微弱な電波を悪用した犯罪です。


『リレーアタックの犯罪について』

犯人は数人のグループを組んでいます。
たとえば一戸建て住宅の玄関に駐車場がある場合、住居に近づいてスマートキーからの信号を受信、
それをブースターと呼ばれる機器で増幅して電波を強くし、車の近くにいる人物が解錠、
スタートボタンを押してエンジンを起動させ、盗んでしまうのです。
あるいは、車を離れた運転者を尾行して電波を傍受することもあるようです。


この方法を使うと仮に車上荒らしにあっていても車自体に外傷等ないため、
車上荒らしにあった事実さえ気づかない可能性もあります。

また、通常はこの手法で高級車等が盗難にあうケースがあります。
実際に数日前に成田付近で3件この方法を使った盗難が発生しています。

 

『リレーアタックの防止策』

スマートキーから発信されている電波はとても微弱なため、
下記の様な缶の容器に入れるなど電波を遮断する方法しかありません。

また、遮断するにあたって市販されております遮断ポーチや遮断キーケースなどを使用する防止策もあります。
こういった対策が出来ない方はなるべくカギを玄関付近で管理するのではなく、
なるべく部屋の中で管理することをオススメ致します。

2020年10月17日